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熊倉純一の考え

取材記事

空師、千年杉を伐る

空師、千年杉を伐る

昨年11月初旬のある日、空師の熊さんこと熊倉さんからひさびさに電話があった。「今度、岩手ですっごい木を伐るんですよ。写真撮っておきますから後で見てくださいよ」大仕事の前の期待と不安が入り混じった、いつになく興奮ぎみの熊さんであった。山寺にある大きな杉の木を伐採するのだという。空師は高木にチェーンソーを持って登り、空に近い上部から木を伐っていく。木を横倒しにすることなくクレーンで吊り出すので、宅地や寺社仏閣の狭い土地にある巨木の伐採を得意とする。墓地の真ん中にあるという巨木の伐採は、まさに熊さんの本領発揮といったところだろうと思った。しかし、私が「すっごい木」のすごさの本当の意味を理解したのは、それから1ヵ月後、帰ってきた熊さんから話を聞いたときだった。想像以上にたいへんな難事業だったのである...[続きを読む]
空師、温暖化を熱く語る

空師、温暖化を熱く語る

この冬は明らかに暖かい、暖かすぎる。北国では雪が少なくてスキー場が困り果てているとか、熊が冬眠しないとか九州ではホタルが飛んだとか、信じられないような話しも聞く。ふと思いついて、何度か取材をしている空師の熊倉さんに、この頃の陽気をどう見ているのか聞いてみた。屋敷林や寺社の樹木の伐採を多く手がけている熊倉さんは、関東近県のいろんな山や林にも入る。彼ならばなにか面白い現象をきっと知っているのではないかと思ったのだ。「熊さん、最近どう?ずいぶん暖かいけど」電話をすると、いつもどおりの元気な声で、しかし「いやー、もう最悪ですよ」という言葉が返ってきた。じっさい彼は現場で自然界の異変を感じ取っていたが、どうやらそれは空師の仕事に直結するなかなか深刻な事態のようだった...[続きを読む]
巨木を伐る・空師(そらし)熊倉さん

巨木を伐る・空師(そらし)熊倉さん

寺社や屋敷林の巨木など狭い敷地内にある木を伐(き)るのを専門にしている職人・空師(そらし)。「心にスキがあると木に殺(や)られます。」という話を聞いて記事にして以来初めて、空師の熊倉さんがケヤキの巨木を伐るというので現場を見せてもらうことになった。───1月7日午前8時。熊倉林業の空師3名と、木を運ぶ材木屋の職人さん、そしてクレーン車の運転手さんの総勢8名が到着。現場は群馬県のほぼ真ん中、前橋から20kmほど北に位置する小野上村(おのがみむら)の山肌にある村長さんの家である。庭の片隅にあるケヤキの木は、個人宅の庭木にしてはかなりデカい。測ってみると目の高さで幹周りがちょうど4mあった。村長さんはこの家の6代目で、木の樹齢は120年ぐらいという...[続きを読む]
人と樹木の共生を支える、知られざる職人・空師(そらし)

人と樹木の共生を支える、知られざる職人・空師(そらし)

秋から冬にかけての今の時期は、材木となる木の切り出しのシーズンである。木を切る人のなかには、とくに空師と呼ばれる職人たちがいる。寺社や屋敷林などの巨木や狭い敷地内にある木を切ったり、枝を払うのを専門にしている。周囲にお墓や家屋、電線などがある場所では木を横倒しにすることができない。空師はチェーンソーを持って数十メートルの木の突端に上り、枝や幹をクレーンからロープで吊り降ろしながら切っていく。機械を使うものの、空師は古くからある専門職である。木の所有者から木を丸ごと買い取り、切り出して売ることで利益を出している。切り方ひとつで原木としての価値は大きく変わってしまう。高所での作業なので熟練の技を要する。いま現役の空師と呼ばれる人は、50代、60代を中心とした数人がいるのみ。林業の衰退とともに、その数は年々減ってきている...[続きを読む]
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